本当に終わらない。
当初の予定では、5月中にはサクッとクリアしているはずだったのに。
そして6月初めには「みんな大好き塊魂アンコール+王様プチメモリー」をコロコロ転がしたのち、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」を始める予定でした。
なのに、購入から2か月たった今になっても、ブレワイが終わらないのです!
そもそもブレワイって?
任天堂から2017年3月に発売された、Nintendo Switch(WiiU)の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、日本国内のみならず世界中から高い評価を得ているゲームソフトです。
海外ゲームの主流とも言えるオープンワールド型でありながら、これまでのゼルダシリーズの基本をしっかりと踏襲した造りとなっています。
もっとも、任天堂的にはオープンワールドではなく「オープンエアー」だそうです。
確かに、一般的なオープンワールドゲームのように、「一見自由なのに、地形やアイテムによって進める道筋が限られる」というようなことはほとんどありません。
本作に登場するマップの大半は、ゲームの進行度に左右されずいつでも到達できる仕様になっています。
なので、その気になればゲーム開始から数時間足らずでいきなりラスボスの根城に特攻することもできるのです。
まあ、大概の人は返り討ちに合って終わりますが。
チュートリアルはしっかり作られてる
どの段階でもラスボスに挑めるとはいえ、ゲーム開始直後の激弱リンクで勝てる人はそういません。
アクションゲームが苦手な人にとってはトラウマものです。
一応アクションアドベンチャー、もしくはアクションRPGにカテゴライズされているので多少戦う心構えがあっても、無理なものは無理。
ブレワイでは、そこら辺への配慮がしっかりとなされているのがありがたいですね。
初めにリンクが「回生の祠」で目覚めてから「始まりの大地」を出るまでの間に、ある程度のチュートリアルは済ませてくれます。
基本的な操作方法や戦い方などのゲームシステムは最低限理解できるように設計されている上、オープンワールドでありがちな「まず何をすればいいか分からない」といった事態に陥らないよう、誘導&説明役も出てきてくれるのです。
また、このゲームの特徴でもある「プレイヤーの数だけ解答がある」というのを、早々に味わわせてくれる地形の配置も感じられます。
例えば、ここ。
一見すると渡れそうにありませんし、別にここを渡らなくても大回りすれば問題ない場所です。
でも、なんか向こうにいる。あっち側でちょろちょろ動かれることで、そこに谷があることを認識します。
また、行動する順番にもよりますが、この谷を越えた山の上には祠があってセンサーが反応するんですよね。
すると、プレイヤーは考える。「何とかして渡れないかな?」「この木、長いな」「あっち側に倒したら橋にならないかな?」と。
で、この近くにはご丁寧にも「木こりの斧」が用意されているのです。
プレイ状況によっては木を切ったときに倒れる方向の法則も、直前にレクチャーしてもらえます。
そして渡ってみるとそこには崖がそびえ立っていて、この崖にはまるで道を示すかのようにきのこが点々と生えているのです。
実際、このきのこ欲しさに辿りながら登ると、ギリギリではあるものの登り切れました。
さらにはこのきのこ、リンクのがんばりゲージを回復する料理の材料になるというおまけつき。
ブレワイは、こういったプレイヤーに強制されていると感じさせないまま、それとな~く順路を指示するのが非常に上手なゲームだと言えます。
あと、一応通れるけど正規じゃないっぽい道を通ると、「発見した感」も味わえるのがいいですね。
こうして、このゲームにおいて最低限必要な感覚を身につけたところで、広い世界へぺいっと放り出されるのです。
初心者が辿りやすい順路誘導
広い世界に放り出されると言っても、まったくフォローがないわけではありません。
そもそもの最終目的は明かされている上に、そこに至るまでに必要なポイントもちゃんと押さえられるように提示してくれます。
始まりの台地を出る前に「カカリコ村に行って話聞いておくといいよ」と教えてもらえるので、大概のプレイヤーはとりあえずそこへ向かうはず。
そして、カカリコ村で話を聞いたら「ハテノ村へ行くとシーカーストーンの機能が解放されるよ」と言われるので、素直に向かう人が多いでしょう。
ハテノ村ではリンクの「家」が購入可能です。
価格は薪30個と3,000ルピー、追加料金を支払えばベッドや武器スタンドを設置できるので、宿泊代がもったいない&ポーチの空きが足りない序盤~中盤はとってもありがたい。
金策のために周囲を探索して料理や薬を作って売っていれば、ゲームのコツも見えてきます。
ブレワイのメインストーリーは4か所に配置された「神獣」を解放し、厄災ガノンを討伐することです。
この神獣はどこから解放してもよく、またどの地域から巡ってもストーリに大きな変化はありません。
ただ、おそらく開発側が考える初心者向けの順路は、「ゾーラ」→「ゴロン」→「リト」→「ゲルド」です。
何せ、ハテノ村でプルアから「行くといいよ」って言われる研究所の場所も、家の増築を終えると旅立つエノキダが向かう場所も、しっかりとゾーラの里を挟んだところにあります。
そして、「どこから言っていいか分からないし、とりあえず行ってみるか」となったプレイヤーを待ち構える、たくさんのゾーラ族。
ゾーラ族の地方だけ、他の地方に比べて道端で待ち構えてる一族の数が多いんですよね。
しかも、通りかかると呼び止められて、「シド王子に会って!」「シド王子がハイリア人を探してるんだ!」と再三言われます。
なんて分かりやすい。
この地域はずっと雨が降っていて探索もままならないのですが、「神獣を解放すれば雨は止む」と聞けば、向かいたくなりますしね。
さらに、ゾーラの神獣を倒してエノキダの所に行けば、「ゴロン族を連れてきて」と言われます。
ゴロン族の里は、そこから北に向かった場所。
ここを解決する頃にはポーチの容量が足りなくなっているので、ボックリンを求めて西へ移動し、そのままぐるっと左回りに動く人が多いんじゃないでしょうか。
絶妙に親切
ブレワイでは、どこへ向かう過程でもちょくちょく気になるものが視界に入ります。
ちょっと高いところに登ったら見える祠やきらきら光る素材に鉱石、周りとは違う形・大きさの木など、確かめたくなるものが満載です。
特に「祠」は、内部の謎解きや戦闘をクリアすればリンクの強化に必要な「克服の証」をもらえる重要な場所。
となると、見つけ次第突入したくなるものです。
しかも、世界には120箇所(DLCありなら132箇所)もの祠があるので、ちょっと移動するとほいほい祠が見つかります。
祠自体が発光していて視認しやすい上に、祠センサーをONにしておけばシーカーストーンが教えてくれて便利です。
また、祠の謎解きは正規の(として想定されているであろう)解答がいくつかあるだけでなく、たまに変なクリアの仕方もできるようになっています。
例えば、「ミャマ・ガナの祠」では、スイッチのジャイロセンサーを利用してボールラビリンスのような仕掛けを解かなければなりません。
上から落ちてきた球体を迷路を通して隣の通路へ運ぶのが、本来の正解でしょう。
ところがこの迷路、全方面に360度動かせるため、裏の平面を利用したり落ちてきたボールを打ったりできるのです。
ボールがゴールに嵌ればスイッチは作動するので、これはこれでクリアできてしまいます。
メインチャレンジとなる神獣を解放するためには、内部の仕掛けをクリアする必要があり、観察力やひらめきが必要なものも少なくありません。
ただ、周辺に周辺に配置されているいくつかの祠には、ちゃんと神獣攻略のヒントが散りばめられているのも助かりますね。
素材や鉱石も自ら光って存在を主張してくれるおかげで、拾い集めずにはいられません。
まるで餌トラップのごとく素材を辿るうち、うっかり敵に見つかってボコったりボコられたり。
敵の配置も考えられているのが分かります。
開発側が想定する順路を外れそうな場所には、しっかりと強敵が陣取っているのです。
とはいえ、絶対に通れないわけじゃない。
勝てないなら大回りすればいいだけだし、アクションが得意な人や対処法が分かっている周回者なら倒すことも可能。
また、立ちはだかる崖の高さや川幅、気温の変化などもほどよく軌道を修正する役割を果たします。
ただ、こちらも敵と同様に対処法さえ知っていれば何とかなるレベル。
さらに事前に回復アイテムさえ用意しておけば、だいたいゴリ押しで突破可能です
とまあ、外れようと思えばいくらでも順路を外れられるように配慮された上で、「たぶんこっちが正規ルートかな?」と分かるようになっているのです。
そして正規ルートに沿って進めると、リンクが強化されつつ使えるアイテムが増え、プレイヤーの腕も上がっていくという。
細かな作り込みや寄り道用のボリュームが凄い
ブレワイは、本当に作り込みが凄いゲームです。景色の綺麗さや雄大さは多くのファンが指摘しています。
加えてもっと細かい、通りすがるだけでは見逃してしまいそうな些細なところへの作り込みが、まあ凄いのですよ。
ブレワイは敵がフィールド上を闊歩しています。
遠くからでも姿が確認でき、闘うも逃げるも避けるも、プレイヤーの選択次第です。
うっかり近づくと発見されて襲い掛かってきますが、彼らの視認範囲外にいればいくらでも避けられます。
面白いのが、彼らにもしっかりと行動がプログラミングされているところです。
昼間は仲間と焚火を囲んでいたり踊っていたりするボコブリン達が、夜になれば雑魚寝しています。
仲良く会話しているグループがいる一方で、一匹でぽけーっと花を眺めている奴もいる。
他にも、上位種と思われるモリブリンがボコブリンを指導しているような仕草も見られます。
武器の特性を生かして攻撃してくる奴がいると思いきや、リンクを見つけた途端手近なボコブリンを投げつけてくるモリブリンもいるなど、行動の幅広さが見ているだけでも楽しいのです。
町や村の人々だけでなく、フィールド上を移動しているNPCの挙動の差も、見どころの一つに挙げられます。
彼らは通常、所定の道順を動くだけなのですが、モンスターが出くわしたときの応対がそれぞれ異なるため、つい観察したくなります。
NPCはうっかりやられてもしばらく気絶するだけなので、安心して眺めていられますね。
また、多くの祠はマップ中に点在しているだけでなく、内部がミニゲームとなっているので、全部見つけてクリアするだけでも結構な時間がかかります。
さらにエグいのが、世界中に散らばる「コログの実」の数。
コログの実は、武器・弓・盾の所有枠拡大に欠かせません。
このゲームでは、どんなに攻撃力の高い武器でも、防御力の高い盾でも使えば使っただけ耐久度が減っていきます。
なので、武器と盾は使い潰してガンガン取り換えていくのが基本です(マスターソード以外)。
ただ、雑魚相手の戦闘はできるだけ弱い武器で済ませ、強敵用にいい武器を取っておきたい。となると、初期枠ではとても足りません。
枠を増やすためにはボックリンへコログの実を渡して踊ってもらう必要があるのですが、要求される実がなかなかの数になるのです。
ポーチの枠を全部解放するのに必要な実は、441個。
つまり、最低でも441回は隠れたコログを見つけなければなりません。
大概のコログは人里や街道から離れている上、分かりにくいところにいるため、探し出すのに時間がかかります。
なお、世界に隠されているコログの実の総数は900個です。
約半数を回収すれば必要最低限の実は集まります。
できますが、ここまで集め終える頃になると、怪しい場所を見つけたら確認せずにはいられません。
そして、コログの実の回収率がクリア後の評価に関係すると聞けば、全部集めたくなるというものです。
結局マップを隅から隅までチェックすることになるので、時間が溶ける溶ける。
ところで、今どのへん?
現在のプレイ時間&ストーリーの進捗状況は、こんな感じです。
- エキスパンションパス:購入済み
- 時間経過:195時間以上経過
- マスターソード:解放済み
- 剣の試練:序位クリア済み
- 神獣:4体解放済み
- 回収したコログの実:710個
- 解放した祠の数:111/132個
- 英雄たちの詩:一撃の試練だけクリア
ソフト購入前に集めた情報では、ストーリープレイで50~60時間、やり込んでも100時間程度、と聞いていました。
ところが実際にプレイしてみると、ビックリするくらい進まない・終わらないのです。
なにせ、やってみたいことや見てみたいものが多すぎて、寄り道しまくりますから。
ストーリー的にはほぼ終盤、神獣も解放済みなので、クリアしようと思えばすぐにハイラル城に突入できます。
ただ、追加購入したエキスパンションパスのストーリーや試練がまだ終わっていません。
あと、コログの実もまだ190個残ってます。
さすがに2週目をプレイするときは全部集めないと思うので、今回だけはしっかり900個収集するつもりです。
もしかして、これあと1か月とかかかったりするのでは……?
攻略情報は使ってる?
初プレイではあるものの初見ではないため、攻略サイトはそこそこ活用しています。
主に自力だと時間がかかりすぎる、コログの実回収と剣の試練のマップ確認のために。
祠と神獣の謎解きは、時間がかかっても自力で。
ただし、神獣をクリアすると内部の探索ができなくなるので、解放前に宝箱のチェックだけはします。
最初は攻略情報なしでやってみるつもりだったのですが、カカリコ村に到達した辺りでコログの実の数がエグいことに気づき、時間を優先しました。
ムジュラの仮面だってしっかり使いますよ!
まあ、発売から6年経ってますし、ストーリーや小ネタなんかも割と知る機会があったので、今更ネタバレとかは気にしませんもの。
攻略動画なんかもバリバリ見ます。
大丈夫。やり込み勢のスーパープレイを見たからといって、できるとは限りません。
ちょいちょい紹介されているバグ技だって、ある程度の操作技術や反射神経がなければ再現できないのです。
今のところ、自分にできる範囲の動きや対処法は真似をして、バグ技はできるだけ使わない方向で進めています。
アクションゲーム苦手勢が、意地張って攻略に詰まるよりきっとマシ。
おわりに
ブレワイ自体は発売直後にYouTubeの某有名実況者の動画を見ていたので、ストーリーそのものは把握済みです。
なので、わざわざプレイする必要もないかな、と思っていました。
ただ、続編であるティアキンが面白そう。
Switchがあることだし(動画視聴当時は持ってなかった)ティアキンをプレイしたいと思ったのです。
そして、「どうせなら世界観がつながっているブレワイを自分でクリアしてからにしよう!」ということで、ブレワイに挑戦したのですが……。
終わりませんねー……。
とはいえ、ブレワイから始めたことに後悔はありません。
そういえば、5月の任天堂ダウンロードランキングでもティアキンが1位でブレワイが2位になっていたので、同じことを考える人が結構いたのかもしれませんね。
ティアキンに辿り着くまでの道はまだまだ長そうですが、頑張ってクリアするぞ!